ベテランの技

 今回の瓦の葺き替えを担当している職人さんは、この道35年の大ベテランです。

 

古い瓦を取り除くときだけは応援が入りますが、新しい瓦の葺き替え作業は、この職人さんがすべて一人で行っています。

 

今回使用している瓦は波形です。平板瓦に比べて同じ面積の屋根を葺く場合でも二、三日は日数が掛かりますが、馴れた手付きで次から次へと作業をこなしていきます。

 

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 棟が重なっているところや角度が違うところは、一枚の棟瓦をカットして取り付けていきます。

 

この一枚の瓦を手際よく短時間でカットするときにベテランの技が十二分に発揮されます。

 

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 スケールを使って長さを測りますが、丸い棟瓦にあてることはできません。

 

そこで、自分の長年の経験と勘を頼りに電動丸のこを使ってカットしますが、ほとんど一回でピシャリと決めています。

 

優れた技能を持つ職人さんが高齢化して、次の若い世代がなかなか育っていないのが建築業界の共通の悩みとなっています。

 

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